2011年4月26日火曜日

日本滞在記ー第15話~「宮島」


広島観光名所中の名所、宮島。
日本三景とも数えられるここは、
歴史、自然、古跡、グルメなど、一粒も残さず旅人を満足にしてくれる景勝の地。


とまぁ広島観光サイトを開いたら真っ先にピックアップされてる場所ですね。
でも、僕にとって宮島はただの観光地だけじゃなく、思い出の地なんです。
母方のお婆ちゃんは広島住まいで、
言わば母の実家が広島。
日本人でもないし、日本にも住んでない我が家の帰省は、困難を極まり。
本当に数年に一度の大イベントでした。
そして、帰省の度に訪れるのがここ、宮島。
まさに僕の思い出の場所なんです。 


平清盛の時代から1500年もこの地を見守ってきた厳島神社。
その歴史の目から見て、僕は一回の瞬き如きの過客である。
しかし、僕の30年あるかどうかの人生で、
ここは間違いなく、僕の生きた証が、残っている。





宮島は、広島本土から離れた小島ですので、
まずフェリーに乗らないと行けません。
で、そのフェリー乗り場は凄く目立つし、観光客には嬉しい事ですが、
それ以上に目を引かせてくれるのはお土産屋さん。
建物の外見時点で、スケールの違いを見せつけてくれましたw
因みにこれは宮島名産のもみじ饅頭のお店でした。


さすがお国の重要文化財だけではなく、世界遺産にも登録された名所。
フェリーに乗り込む観光客の半数以上は、外国人の方でした。
かく言う僕もその外国人の一人ですしね。



数多くの異国言語が飛びあう海上移動を経て、まもなく宮島に上陸。

ここに初めてくる観光客達は、
まずあちこちで野放しにされてる鹿に目を奪われてました。


 そういえば・・・幼少の頃、弟と悪戯で鹿の尻を叩いて、
鹿に逆上されて、追いかけられた経験もあったな・・・
 思い出探しにきたのに、真っ先にトラウマを思い出すとは、皮肉なもんだ。






目的地に着いたのはいいが、実に事前計画なしのぶらり旅故、
どこから先に回ればいいか決まっておらず、

初心者ならまず王道の表参道商店街からスタートすれば宜しい事だが、
逆行して真っ先に自然と触れ合えるうぐいす歩道を行くべきか、
それとも知る人ぞ知る、古き良き街並みを保存した町家通りを堪能すべきか、
が、悩む間も無く、腹の虫が騒ぎ出したので、
まずご馳走を求めて商店街に赴く。




残念ながら僕はそれほどグルメ通ではないので、
味にどうこうこだわるとこもなく、普通に豚カツ定食で昼を済ませた。

本来ここに来るとしたら、広島の名産でもある生牡蠣を堪能するもんだが、
あいにくオイラは牡蠣どろか、海産全般が苦手なもので・・・
人生損してると良く言われます。






食欲を満たし、ここから旅本番。
この鳥居をくぐれば、厳島神社はすぐ目の前。




思わず巨大サイズで画像を上げたくなるほど、そこには素晴しい景色が広がってました。


水と空とが一様に青々としていることを水天一碧と言うなら、
これは山水一碧と言うべきではないだろうか?
訪れたこの日が、このようないい天気でホント良かったと思いました。


そして、いよいよ海に浮かぶ神社、厳島神社へ踏み入れる。








わざわざ平日を選んで来たにも関わらず、
神社内は観光客、参拝客に溢れてました。
よくこんな人が居なさそうな写真取れたなーっとつくづく思うw  
ここから見たらいい感じだなぁ、この角度から見たらいい雰囲気だなーと。
それほどじっくりと時間かけて、神社の内部を隅々まで歩き回った事なんですよね。


 そして運もよく、丁度お祓いをしてる場面に出会えて、
実際神社として機能してるシーンが見れて感激でした・・・!
生お経!生幣(ぬき)パサパサ!
思わず動画で取っちまったよ!





神社境内散策に満足したら、
出口から出てすぐにの宝物館と大願寺も一緒に参観してみたり。
特に大願寺は日本三大弁財天として有名なお寺だったり。
ただ、お寺内部は撮影禁止なので、遠くから1枚だけ。




これで海岸よりの周辺名物は大体見物して満足したので、
次は山に登っていく事に。


よく宮島は離れ小島と言われてますが、別に小さくは無く、
本気で隅々まで散策するとしたら一、二日では時間が足りない位です。
今回の旅も今までと同じく日帰り予定ですので、全名所回るのは至難の業。
ですから、出来る限り自分が見たいと思った場所だけピックアップする事に。


宮島の弥山登山道は幾つものコースがありますが、
一番ポピュラーなのが大聖院コースと紅葉谷コース。
大聖院コースは、神宮の居宅や古い屋敷、お寺を見歩く事が出来て、
紅葉谷コースは、その名でも伺えるように、自然に溢れる山道です。



ぶっちゃけ両方見たい訳なんですが、
ロープウェイを上手く利用したらそれほど難しくはない選択、
しかし、この日に限ってロープウェイ運転休止ェ・・・
しかし、ここで諦めたら旅人の名折れやで! 
ここだけは若さに任せて、無理矢理両方歩くことにしました。


まず、大聖院コースの起点である大聖院まで散策して、
そのまま来た道を戻り、分かれ道まで紅葉谷まで逆走、
そして、一番奥の奥紅葉谷公園まで行くことにしました。

つまり同じ道を行ったり来たり、
登ったり、降りたりする強引なルートですw





大聖院コース散策景色











紅葉谷コース途中~山辺の古径




最後に写ってる二人の男の子は、多分ロシアかドイツ人の兄弟。
仲良く必殺技など放ちあって、ぴょんぴょん奥に走っていく後ろ姿、
なんだが、遠い遠い昔の自分と弟の面影が重なった気がしなくもない。
何時か彼らも、ここにまた戻ってくるのだろうかね。






奥紅葉谷公園~紅葉谷公園






ここまで来て2時間半。
歩き止らず、ここまで突き進んで流石に疲れたw


紅葉谷公園をさらに奥まで行くと包ヶ浦自然公園まで行けそうだけど、
もう無理無理w
時間もこの時点で4時半を回り、
参道掲示板にも書かれてるように、
夕方以降、奥山道への立ち入りは危険なので、
僕はこのまま山を降り、最後の目標を目指す事にしました。








見えるでしょうか?
潮が引いてるんです。

 そう、宮島大鳥居は午後になると潮が引いて陸地になるんです。
 地元民曰く、宮島と言う色は、夕暮れから本番を出すそうだ。 













お土産屋で雑談に乗ってくれた地元のおばちゃん曰く、
夜は夜でさらに別の顔が見れて、それはさぞ美しい事やら、
一夜滞在出来なかった事がホント悔やまれる。


でも今回は、これはこれで自分なりに満足した。
幼い頃の記憶をほとんど失われてる僕にとって、
こういう形式でしか、過去を振り向く事が出来ないので、
間違いなく、僕は何時かまたここに訪れる。
それは、何時になるかは知らないけれど、
次にこれる時があれば、もっと余裕を持ってゆっくり楽しみたいな。





因みに無理すぎる強行軍で、翌日酷い筋肉痛に襲われたのは想定内でした。
やっぱもう若くないんだな・・・w




                           2011年2月22日、宮島紀行。



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